こんにちはマサです。
機械加工を実際初めてみると、覚える事がやたらと多くて大変だと気付いたと思います。
中でも、工作物の取り付け、工具交換、寸法出し等はミスをすると不良品を作ってしまう事になり,上司、先輩に怒られるし、何よりも自身のモチベーションが低下してしまうでしょう。
ですが、初めから出来る人なんていないし、僕も数えきれないミスを重ねてきました。
上司や先輩方も初めの頃は失敗を繰り返していたはずです。
今回の特集は、失敗は成功に繋がる学びである事を紹介していきたいと思います。
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失敗の実例
初心者の失敗しやすい実例を紹介します。
- 寸法の誤り:初心者は図面や計測に不慣れなので、ワ-クを誤った寸法で加工してしまう。
- ワ-ク選択ミス:ワークの種類や特性を正しく理解出来ずに加工してしまう。例えば、強度や耐熱性が不足している場合など。
- ツールの誤った使用:適切な工具や刃物の選択と使い方を知らないため、ワークを傷つけたり、衝突させたりする。
- 加工速度の設定ミス:適切な回転速度や送り速度を設定せずに加工を進めてしまい、ワーク、刃物が破損する。
- 精度の不足:初心者は精密な加工技術をまだ身につけていないため、部品の寸法や表面仕上げが不十分。
- 安全対策の怠慢:安全装置の不適切な使用、安全ルールの無視、保護具の未着用等により、事故や怪我をする。
- 計画不足:十分な計画や設計なしに仕事を始める事で、材料の無駄遣いや時間の無駄遣いを引き起こす。
- 適切な保守とメンテナンスの不足:機械の保守やメンテナンスを怠ると、機械の故障や正確な加工の困難さにつながることがある。
その他にもあると思いますが、僕なりに初心者がミスしやすい実例を挙げてみました。
特に安全面に関しては、機械加工に限ったことではなく、すべての仕事に対して言える事ですよね。
それでは上記の失敗に対しての対応策の一例を紹介します。
- 寸法の誤り:図面寸法や測定器の扱い方が分からないなら素直に上司、先輩に相談しましょう。先ず分からないまま作業を進める事だけは絶対さけなければなりません。
- ワ-ク選択ミス:どのワークを使用するのか分かる人に聞きましょう。次回以降自身が理解出来るように可能な範囲内で、ワークに目印をつけるのも一つの手段です。
- ツールの誤った使用:ツ-ルを理解するには、工具メーカ-が定期的に開催しているセミナーに参加するのが一番手っ取り早いです。リモートで参加出来るので、業務に支障出にくいです。上司、先輩に相談してみるといいでしょう。
- 加工速度の設定ミス:使用している工具の推奨加工条件がカタログやPCに記載してあります。マニュアル通りには行きませんが、1つの目安になります。加工条件の判断は加工中の音と切粉(切屑)の状態で判断するのが一般的です。
- 精度の不足:初心者がいきなり難しい精度を求めるような業務に配属する事はないと思いますが、理解するまで上司、先輩に精度出しのやり方を教えてもらいましょう。大変ですが、何度も繰り返しているとコツを掴んできます。
- 安全対策の怠慢:安全ルールを守らなかった原因で、大きな事故、ケガをしてしまうと自身が痛い思いするだけではなく、会社自体も業務停止命令が出る可能性もあります。周りの人に大きな迷惑を掛けるので絶対止めましょう。
- 計画不足:日々の業務が忙しくて生産計画や設計に時間を掛けられないと思いますが、行き当たりばったりの仕事を続けると在庫を作りすぎて無駄な材料と時間が発生してしまいます。最初は明日の予定を組んでみる事から始めてみましょう。上司、先輩に相談するのがコツです。慣れてきたら1週間分の予定を立てましょう。
- 適切な保守とメンテナンスの不足:業務を優先しがちですが、機械のメンテナンスは非常に大事な作業です。機械が故障して動かなくなると、数日間業務が出来なくなります。日常点検を行い不具合箇所の早期発見が自分自身を助ける行為になります。不具合箇所を見つけたら上司、先輩に報告して修理の対応をしてもらうようにして下さい。
以上が失敗を繰り返してきた僕が行ってきた対応策になります。
人によって対応策が変わるので、必ずしも僕のやり方が正しいとは限りません。
初心者は失敗から学んで自分なりの対応策を見つけて下さい。
基本的には失敗したら上司、先輩に報告
仕事には報告・連絡・相談が大事になります。
何事にも失敗したら慌てずに上司、先輩に真実を報告しましょう。
真実を隠してしまうと再発防止が出来ない事になりますし、何よりも失敗から学ぶ機会が失われてしまう事になります。
失敗を隠す行為は、上司、先輩の評価は間違いなく下がる事になります。
また、「怒られるから言いにくい」と黙っていると、後でバレたら信用を失う事になりかねません。
信用を失うと簡単な仕事(雑用等)をさせられる可能性があり、自身の成長する機会が失うかもしれないので、失敗を隠す行為だけは絶対止めたほうがいいでしょう。
スキルアップのコツ
失敗を経験したことで「もう同じミスはしたくない」と思ったなら成長した証と言えます。
今度はスキルアップを目指しましょう。
僕自身がスキルアップする上で役に立ったコツがあるので参考にして下さい。
1. 情報の共有 同じ業務をしている人と情報交換を行いましょう。失敗した事、成功した事等、お互い有益な情報を交換すると職場内の雰囲気が良くなるし、自身のスキルも上がり、一石二鳥です。
2. YouTubeチャンネル 僕自身が初心者の時には無かったので使っていませんが、YouTubeの動画でスキルアップ出来るでしょう。問題は、加工技術は学べますが、自身の会社に適しているのかの判断は難しい所ではあります。
3.工具セミナーの参加 工具メーカ-が定期的に開催している加工技術セミナーに参加するのもスキルアップに役に立ちます。参加の仕方は2パターンあり、会場に足を運ぶ方法とオンラインで参加する方法です。会社が取引している工具業者から無料で参加チケット貰えるので、上司、先輩に相談して下さい。
4,JIMTOFに参加 JIMTOFとは「日本国際工作機械見本市」の略称です。会場は東京国際展示場になります。世界最大級の最先端工作機械技術を見ることが出来ます。足を運ぶだけでも勉強になりますが、工具メーカ-のブース等で、自身が加工で悩んでいる事を伝えると親身になって悩み事を聞いてくれます。スキルアップに役に立つので参加する事を推奨します。
5,失敗した事を認める 当たり前のような事ですが、一番難しい事なのではないでしょうか。どんなに注意していても失敗は付き物です。大事な事は、潔く失敗した事を認める事です。失敗を隠したり、責任転嫁する行為は、信用を失います。
知識と経験を得るには身近な人や外部の人等を含め、情報交換していくのが一番良い方法になります。
コミュニケーションを上手く活用してスキルアップに努めましょう。
失敗に対するポジティブな姿勢
ポジティブな姿勢は、機械加工の初心者にとって非常に重要です。失敗に対するポジティブな姿勢を持つためのアドバイスと考え方の例を紹介します。
1. 失敗は学ぶ機会であることを認識 失敗は学ぶ機会だと認識しましょう。うまくいかなかった時に、その理由を分析し、次回に向けて改善策を考えます。失敗は成長する機会だと思う事が大切なのです。
2. 失敗は自己評価に影響しない 失敗は行動した証で、自身の価値や能力を決定する物ではありません。失敗した行為は、自身が試行錯誤している証拠です。自己評価を下げるのではなく、ポジティブな自己イメージを持ちましょう。
3. 挫折を乗り越える 失敗すると気持ちが落ち込み、挫折することになるでしょう。ですが、挫折を乗り越える決意を持ちましょう。挫折は一時的なものであり、その後の成功に向けての新たなスタートと考えましょう。
4. 失敗からの成功を楽しむ 失敗をして試行錯誤した結果、成功に導く事が出来たら、その瞬間を楽しんでください。成功出来たのは、努力と学習の成果であり、自信が高まり次のステップに行く事が出来るでしょう。
失敗したことがない人は何も行動しなかった人です。
行動すれば必ず壁があります。
失敗を繰り返し壁を乗り越えた時が自身の成長の現れになるでしょう。
この記事を読んで失敗を恐れないようにして下さい。
成功している人は失敗を経験している
成功している人は必ず失敗を経験しています。
失敗を受け入れつつ、それを越え、成功へと進む道を歩んでください。
初心者からプロになるには、試行錯誤と努力の積み重ねです。
失敗から学び、成長していく過程を楽しんで、機械加工の世界で素晴らしい成果を達成しましょう。
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