前回に引き続き本文は、機械加工の会社に就職しようとしている方に基礎知識を学んでほしいと思います。
実は機械加工の機械はたくさん存在するんです。
僕自身も、工作機械のすべて関わっていないし、すべての機械を使いこなせる人はそんなにいないと思います。
1つの工作機械のスペシャリストになれば、会社に認められて昇進し、給料が上がっていくでしょう。
本文は工作機械の種類や測定器等を紹介し、皆さんの就職活動に役に立ててほしいと思っています。
工作機械の種類
工作機械は主に、切削、研削、電気等で工作物を加工する機械の事を指します。
工作物をどのように加工するのか簡単に説明します。
切削機 工作物(ワーク)もしくは工具を回転させる加工機、図面上の大部分を加工することが出来る。 旋盤、フライス盤等
研削機 工作物(ワーク)もしくは工具を回転させる加工機、工作物をピカピカに磨くことが出来る。 円筒研削盤、平面研削盤等
放電機 工作物(ワーク)を電気の力で溶融(液状)する加工機、精密な加工等に用いる。
放電加工機
他にも工作機械は存在しますが、多くの会社に出回っているのはこの3つと言えます。
どれも加工目的が違うのですべてをマスタ-するにはそれこそ長い年月が必要となるでしょう。
主力は切削機
会社によりますが切削機の旋盤、フライス盤しかない所もあります。
工作物の大部分を加工する切削機が会社全体の主力として君臨しています。
他の工作機械は融通が利かないことが多く、主力になりにくいのが一般的です。
数値制御(NC)
NCとはNumerical Controlの略で日本語にすると数値制御と呼びます。
機械をプログラムで制御して工作物を加工します。
工作機械はX,Y,Z座標で工作物を加工する場所を設定する必要があります。
NC旋盤と呼ばれる工作機械を例に挙げますね。
NC旋盤に上の画像を読み込ませると、機械がプログラムを読み取って加工がスタ-トします。
プログラムを使いこなせるようになると機械加工が面白く感じるようになりますよ。
最初は機械加工のプログラムはこんな感じなんだって受け取ってもらえればいいです。
段階を踏んで覚えていきましょう。
測定器
次に機械加工で使用する測定器を紹介します。
測定器無くして機械加工は出来ないと言っても差し支えないくらい重要な物になります。
僕なりに出来るだけ簡単に測定器を説明します。
- ノギス
引用元:Amazon.co.jp : ノギス amazon
ノギス1つあれば大体の測定が出来てしまうほど汎用性に優れた測定器です。
機械加工をする上ではなくてはならない物と言えます。
使用方法
- 外側ジョウ呼ばれる大きい方の鳥のクチバシに似ている部分は主に製品の外側の長さを測定出来ます。
- 内側ジョウと呼ばれる小さい方の鳥のクチバシは内側の内径等を測定する目的に使用します。
- デプスバーと呼ばれる尻尾の部分は製品の穴深さ等を測定します。
- 本尺と呼ばれる大きい目盛で1㎜単位を読み取ります。
- 副尺と呼ばれる小さい目盛で0.1㎜単位を読み取ります。
メリット 何でも測定出来るとても便利な測定器。
デメリット 測定に誤差が出やすい。測定値を信用しすぎると大きな寸法ミスに発展する。
- マイクロメータ-
引用元:Amazon.co.jp : マイクロメータ
機械加工で作成するものは種類にもよりますが、μ(ミクロン)単位まで寸法が求められる事もあります。
その時に活躍する測定器がマイクロメータ-になります。
マイクロメータ-も機械加工する上では無くてははならない重要な測定器になります。
使用方法
- 製作品を2本の棒で挟んで測定。
- 下にあるハンドルを時計回りに回して止まった所の目盛を読む。
使用上注意
- μ(ミクロン)単位を読むマイクロメータ-の取り扱いはとてもシビア。
- 間違った取り扱いをしてしまうと正確な測定が出来ない。
メリット ・μ単位を読むことが出来る。
・持ち運びが容易。
デメリット ・正確な取り扱いが必要で訓練が必要
・マイクロメータ-が大きいほど正確に測定する難易度が上がる。
- ダイヤルゲージ
引用元:Amazon.co.jp : ダイヤルゲージ
ダイヤルゲージは上の画像単体では使用しないのが一般的です。
マグネットベースと呼ばれる台座が必要になります。
引用元:Amazon | TRUSCO(トラスコ) マグネットベース 小型ロック機能付 TML-25 | マグネットワイヤ | 産業・研究開発用品 通販
主に工作機械に工作物(ワーク)を取り付けた際、曲がって付けていないか確認する時等に使用します。
機械加工専門用語は走りや平行出しと言います。
針の振れが少ないほど平行が出ています。
ダイヤルゲージを使って確認作業をしないと加工ミスになる事が多いです。
とても大事な作業なので、1番最初に覚える事になるでしょう。
メリット 比較的見やすい目盛なので初心者でも分かりやすい。
デメリット 重要性が高い測定器なので日頃から他の測定器以上に使用前点検必須。
測定器は昔と比べて格段に良くなってきています。
全ての測定器に言えますが、アナログ方式からデジタル方式に変わってきたことにより、初心者でもすぐに扱えるようになりました。
昔の職人さんはアナログの方がいいと言う人もいますが、僕は新しい物は取り入れるべきだと思いますので、わざわざ難しい所から始めなくていいと思います。
まとめ
今回の基礎知識は工作機械の種類、NCの意味、測定器を紹介しました。
僕の説明は決して上手い訳ではないのですが、最後まで本文を読んで頂き、ありがとうございます。
次回も機械加工の基礎知識を紹介していきますので、宜しくお願いします。
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